R4年3月号

「Kちゃん事件に思う ー実体験こそ重要ー」

   顧問 吉永 砂夫   

 教育問題を考える時、私はKちゃん事件を根本に置いて考えます。 Kちゃん事件とは、およそ10年前、熊本のスーパーで大学生に幼児が殺害された事件です。 立派な高校で学び、立派な大学で学び中の青年がなぜこの様な事件を引き起こしたのでしょうか。 人を育てる基本とは何なのかを突きつけられた事件でした。

 保存会活動の一つに学校支援活動があります。 私たち昭和一桁生まれのものには、独楽を回すことは普通の遊びでした。 路上で無心に競い、工夫し、危険の境界を学んだものでした。 時代の移り変わりを感じます。 今は、県内いくつかの学校で熊本市無形文化財の独楽回しを体験させたいとクラブ活動の時間に取り入れて頂いております。

 

 

 

 

 

 

 子供たちの健やかな成長を願うとき、バーチャルな世界ではない現実感覚が重要です。 この事件の場合、理由はいろいろ考えられますが、青年の育ちの中で、実体験の機会が少なかったのではないかと思われます。

 

 

 実体験の機会を共有する学校支援活動や地域の活動を更に大切にしたいと改めて思います。