H29年2月号

生紐奮闘記

名人 杉本 茂

 
私が生紐に取り組むきっかけは、春日小学校のチャレンジ学習に参加するようになってからです。生徒たちは、生紐で練習しているのに私は、テグス入りの紐で教えると言う矛盾を感じていたからです。なんとか生紐で回せるようになりたいと思っていましたが、今までの2.2mmの紐では無理でした。


昨年9月定例会で紹介しましたが、2.5mmの紐が手に入り、これならいけるかもしれないと思いましたが、自信はありませんでした。その晩坂下名人から電話で2.2mmは厳しいが、2.5mmは出来る、やりなさいと、嬉しい励ましの言葉を頂き、勇気百倍確信をもって、取り組むことが出来ました。

 

練習といっても殆んど基本の小振りです。初めのうちは紐が芯に絡む、回転を上げようとすると腕に絡むで苦心しましたが練習を重ねているうち、少しずつ要領が分かってきて、今年になって急に調子が上がり、生紐でも今まで使っていた紐と変わらないと思う程になりました。

 

 

未だ人様の前で振れる状態ではありませんが、今後は技を中心に生紐の練習をしていきたいと思っています。私も今年80歳になります。以前のように勢い良く振ることは出来ないかもしれませんが、下記の言葉に勇気づけられ続けることが出来そうです。

「新しいことを創めることを忘れない

 限り人はいつまでも若く生きることが出来る」

マルティン・ブーバー

左側の紐:2.5mm       右側の紐:2.2mm