H28年5月号

苦難をともに乗り越えましょう!

会長 川口 英德

 

4月16日未明、M7.3という未曽有の地震が熊本を襲い、多くの方々が被災されました。心からお見舞い申し上げます。また、400年の歴史と威容を誇る熊本城が大きな被害を受けました。 我々の肥後ちょんかけごまと所縁も深く、同じ歴史の軌跡を辿ってきた熊本城だけに残念でなりません。 

しかし、ここで挫けてはいけません。 これからの復旧、復興に向けての道のりは険しいと思いますが、県民力を合わせ、この苦難を乗り越えていかなくてはなりません。 
私事になりますが、先の東日本大震災の翌年、福島に約1ヶ月に亘り放射線測定に携わりました。 その折、仮設住宅4箇所を訪問し、肥後ちょんかけごまを楽しんで頂いたのを思い起こします。 

この熊本においても、状況が落ち着いた段階で、我々の肥後ちょんかけごまをもって被災地域を訪問し、被災者の方々を少しでも元気づけられたらと思っているところです。 この度の震災で、熊本城公園の使用もままならないと思いますが、お互い声を掛け合い、近くの公園・広場等を利用し、技の練度維持に努めたいものです。このような時こそ、肥後ちょんかけごまの技が熊本市指定無形文化財であることに自信と誇りを持ち、品格と節度を持ってこまの保存・伝承・披露に努めてまいりましょう!